2015年6月21日日曜日

ホラ・ハデラ Hora Chadera

ハシディー系の踊りとして、初心者向きに良さそうに見えるが、講習者が正しく踊るには結構細かいところがある。 踊りはイスラエルでも国民的に有名なヤンケレ・レビ (ヤコヴ・レビ)氏の振付。 
 モシコ・ハレビ氏などがヤンカレ氏の踊りに独自の味付けを加えたり名前を変えたりしたので、日本で紹介してしまったので、ヤンカレ氏の踊りの幾つかをモシコ氏のものだと信じている日本人も多い。 哀れだがそれが日本のフォークダンスの現状である。
私が日本に呼んだ講習会参加者は、非常に良い機会に恵まれたはず。

× 間違っている例

間違い箇所 (パート1): 4歩あるいて、右足ヒールタッチしてから、右足で2歩下がってしまってクローズのようになっている。 実際には「右足は下がるが、次の左足は前にステップ」が正しい。

間違い箇所 (パート2): 手を一度下げてから上げていくようにしているが、実際は肩の高さに保ったまま円心へ進む。
(進んだ後にヒール・タッチを2回行う度に手をさらに上方に上げる)

間違い箇所 (パート3) ここのホールドも肩の高さ。(T-ポジションなどでもない)
         その1: 手は下げない。 

         その2: 「右足を右、左足その後ろへクロス、右足右」、の後はクローズではなく、
               左足を右足横にタッチ(ここはヒールではない)である。 反対方向も同様

         その3:  その後は右、左とスゥエイするのではな「右足右、左足を右足横にタッチ」
               を行って反対も同様にタッチである。

         その4: そのあと「右足から右へ4歩で1まわりして、4歩目はクローズ」ではない。
               「右足から右へ3歩で1まわりして、最後はホールド(ポーズ)である。
    
               以上を反対の足から反対方向に行うのも同様。

※ 結局、全てのパートで間違いがある!
   以上の修正点は、全てヤンカレ・レビ氏御自身が作成された資料によっても確認済。

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◎ ヤンカレ・レビ氏御自身の踊りは以下










2015年6月17日水曜日

ゾーヒー アルツィ Zohi Artzi

(故)ディディ・ドッシュ氏の踊りで人気のあった踊り。 正しく講習されていないことがよくある。 日本では経験や技術不足の振付者(?)がよく講師として招かれて踊りの破壊に貢献しているようだが、その時一緒に来たマイナーな講習者が、「自身はディディ氏の友人だった」言って、この踊りのパート1をを「ずっとLOD向き」にするように指導したそうだが、それは間違い。 友達だからといって間違った踊りを教えてもらっては困る。 本当に正しい踊り方はビデオにも資料にも残されている。

× 間違ったお踊り方の例:

【修正点 1】このビデオで、パート1で最初にLOD(反時計方向)へ4歩で1回りと言っているが、実際は3/4回転で最後は円外を向くのが正しい。 その次は(円心向きで) 前にクロス+左足左、右足前にクロス。以後も同様に行う。 
つまりパート1は、最初だけLOD向きで、あとは円外または円内向きとなる。

【修正点 2】パート2で円心に入って行き、クフィファー(前にステップして、後ろ足に戻る)の後に、
バランス(スェイ)してから1回りしている。 正しくは1回りしてからバランス(スェイ)。
また踊り手達は1回目のバランスはLODを向くが、2回目は円心を向くようにしているが、両方とも
LOD向きが正しい。
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◎ 正しい踊り方は次:


2015年6月16日火曜日

ホラ・ニルコダ Hora Nirkoda

エレブ・シェル・ショシャニームで有名なイスラエル フォークダンス界の大御所の一人、ヨアブ・アシュリエル氏による初期の踊り。世界的に有名な踊りだが、よく間違って踊られている。

× 間違った踊り方の例

【修正 1】パート1の後半で円心にディルッグ(ホップ+ステップ)していく時には、連手はそのままではなく、振り上げる。

【修正 2】パート2は、円心を向いたまま、サイド+クロスではなく、 まず向きはLOD(左方向)向きになり、前にリープ+ステップ2回である。その次の4歩で右に回るのは1周ではなく、3/4である。

【修正 3】最後に両手を上げて右スウェイ、左スウェイした次は、「その場で4歩踏みながら」同時に拍手をして下から上に徐々に持っていく。(ビデオでは拍手していない)
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○  ほぼ正しい踊り方
パート2の最初がやや円心向きだが、一番正解に近い踊り方をしているのは次




ヴェ,ダビッド ヤッフェー エイナイム VeDavid Yafe Einayim

日本では「べダビッド」と言われている踊り。 ヴェは「そして」という接続語。「そしてダビデは、美しい目を持ってた。 ショシャニームユリの花の複数形)の中にいる羊飼い。サウルは、数千人を打ったが、ダビデの数十万を打った。イシャイの息子は生きている」 という意味。旧約聖書サムエル記上16:12、18:7(または8)から。 踊りはイスラエルのフォークダンスのパイオニアの一人、リブカ・シュトゥールマン女史の振付。

日本で比較的正しく踊られているほうだが、悪い講習ビデオもあるので正しておく。
× 悪い例 その1
修正点】 最後にカップルでターンするのは8歩ではなく、バス・ターンある。
また、その前に女性が中に入って行く時に、男性はカッコつけて右足を全員前に出しているが、そのような必要は無くただ立って拍手していればよい。このビデオは講習ビデオとしてはふさわしくない。 女性が中に入っていく時に腰もくねらせているが、勿論それも必要ない。 他人の踊りに修正を加えて、自己主張したいだけの、身勝手で中身のない動画例。

× 悪い例 その2

修正点】 最初の4歩及び円心に入って行く所で、4歩目をタッチあるいはクローズしてしまっているが、両方とも、しっかり4歩あるくのが正しい。 また男性が円心に入って行った最後に片手をさし上げているが、こういった勢いを鼓舞したり剣を振り上げるような動作は、ダビデ王のふるまいとしてはふさわしくない。 鼓舞する動作はイスラエルというよりもアラブ的である。 「悪い例 その1」の動画での女性の腰振りについても同様にこの踊りにふさわしくない。
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◎ 良い例は次 


      (参考) 踊り手は、私のいた舞踊団のメンバー及び年長グループ、ジュニアグループ。
よく見るとイスラエルのトップ・クラスの女性達も踊っています。





2015年6月11日木曜日

ニグン アティック Nigun Atik

イスラエルノフォークダンスの一人、リブカ・シュトゥールマン女史の初期の踊り。 ニグンは東欧系ユダヤ人の間で歌われた魂を込めた歌。 アティックは古いという意味。アメリカなどゼメル アティックと名前を変えたりしている所もあるようだ。踊りはカップル曲だが、前半だけのシングルにしてしまう者もいる。

× 次の動画は、かなりひどい例。

間違い 1: ホールドは、Vホールドではない。ハシディー・ホールドである。

間違い 2: パート1でLOD(右)へ4歩行った次は、ステップしてニアー(ステップした膝を軽く曲げる)となる、

間違い 3: パート2は、手を下から上にあげていくのではない。 はじめから上にあげて2回ハシディー風にスナップを行う。

間違い 4: この踊りには2番がある。 したがって踊りの最初から、先頭は女性である。

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 正しい踊り方は次



◎ リブカさん御自身の踊られた映像は次のリブカさんご自身の説明後にある。 なお、ここで踊られている何人かは、私が属していた舞踊団のメンバーとそのジュニア達、シニア達が含まれていて、当時指導をしておられたトゥビア・ティシュレル氏もその中に入っている。

2015年6月10日水曜日

ヒーネー マー,トヴ Hineh Ma Tov

日本ではヒネマトブと言われるようだが、東北の詩人の影響? ヒーネーまたはヒーネイは感嘆詞。 旧約聖書詩篇133:1からの歌詞。 「何て良いことでしょう。兄弟達が座ることは。 しかも一緒に座るとは」 安息日を迎える夕方にシナゴーグでよく歌わるが、いろいろなメロディーがある。 

アメリカ系メシアニックの集会でも使用され踊られるようだが何か変。同名の別の曲で、最近(2005年)にシュラー(全員が正面を向く)タイプの踊りが発表されたが、そちらはブームにのった一過性のもの。 

「イエメン系ユダヤ人の踊り」と思っている者もいたようだが、そうではない。 振付はイスラエルのフォークダンスのパイオニアの一人である リブカ・シュトウールマン女史。 彼女がイスラエル独立後にイエメンから脱出してきたイエメン(テイマン)系ユダヤ人の踊りを見た時に、興味深い踊りをしていた。 それで、そのステップを解明しようとして出来たのが「ツァダット テイマニ」つまりテイマニ・ステップ、日本で言われているイエメナイト・ステップである。

したがって、このステップはテイマニーム(イエメン系ユダヤ人)のフォークロアなステップは異なる。フォークロアーなものはもっと多様な動きを伴う。

なおイエメン系ユダヤ人のフォークロアーな踊りは、在住のアラブ系イエメン人の踊りとも異なる。
長年、テイマニームは、アラブ人社会の中にあって、細々と古くからのユダヤの伝統を守ってきたが、礼拝(集会)を自由にさせてもらえなかった。 アラブ人に常に監視されてきたのである。そこで、ユダヤ人達は、自分たち家族間の「団らん、戯れ」を行っていると見せかけて狭い部屋で隠れて集会を行ってきた。それが独特な踊りのスタイルとなっていったのである。

 : 次をの例を参考に修正する

ポイント1 : まず、この動画のとおり踊りは1番と2番がある。 日本の多くは省略されている。

ポイント2 : 1番の最初歩行は、1歩ステップした後に「ニアー」即ち膝を軽く曲げて緩めるステップを行わなければならない。

ポイント3 : 1番のパート2は円心を向いて右足1歩目は「レキアー」即ち強く床にステップする

ポイント4 : 2番は円を小さくして行くが、全員が中に入って行くというよりも、先頭のリーダーに導かれてすぼめて行くほうが良い。最初からシングルサークルを幾つかのラインに切っておくとよい。 
私が会ったリブカ・シュトウールマン女史はそのようにされていた。(私の手元にその動画もある)

イメージとしては次。(但し次の動画でもポイント2と3を行っはていないので注意)

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 : 次がほぼ正しい。 但しポイント3のレキアーを強調するあまりに、足が前に出ているが、ここはクローズ気味のレキアーでよい。 また手は原則としてVホールドなので、わざわざ上げるように指導してはならない。 2番で自然に円を閉じた時に上げてしまうのは踊り手の自由である。

http://www.rokdim.co.il/rikudim/f_rikud.asp?rikudId=6077








2015年6月9日火曜日

デブカ デブカ? ⇒ デブカ メ,シュロシェット Debka Meshuleshet

デブカ デブカという踊りはイスラエルには存在しない。 似た踊りとしてデブカ メ,シュロシェットが踊りがある。 誰かが、勝手にデブカ メ,シュロシェットの踊りの真似をしてさらに踊りを1つ追加してデブカ デブカにしたのだろう。 デブカ メ,シュロセットは「3つのデブカから」という意味だから、その模倣者はヘブライ語を知らない者、即ちイスラエル人でもユダヤ人でもないに違いない。

× 決定的な間違い !
踊りを1つ追加しているだけではない。 致命的な間違いは「全ての踊りにおいて、ワン テンポ」リズムの取り方が遅れているということ !

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 正しい踊り方は以下参照(パートは3つまで。パート4のスクワットはありません)

http://rokdim.co.il/he/dancesSearch/?danceName=%D7%93%D7%91%D7%A7%D7%94%20%D7%9E%D7%A9%D7%95%D7%9C%D7%A9%D7%AA







 

2015年6月8日月曜日

レック ラ,ミドバール Lech LaMidbar

日本では「レック レック ラミッドバー」などと言われているが「レック ラ,ミドバール」が正しい。ミドバールは砂漠のことで「ラ」は~へとなるので「砂漠へ行こう」という意味となる。 日本で踊られている踊り方は間違い。

× 間違いの例 その1(学生サークル)

× 間違いの例 その2 (台湾サークル) 
    誰が教えたのか? 日本と同じ間違いをしている。まるで伝染病の伝播のようだ。


間違い箇所 1. パート1で右へリープ+クロスした後にクローズしてしまっている。正しくは右足を緩めるだけで、左足は空に浮かせる。その後は左へ2つステップ+クローズではなく、最後はやはり左足をゆるめて右足は空中である。

間違い箇所 2. パート2で両足ジャンプ+右足ホップ,両足ジャンプ+左足ホップとなっているが、正しくは右足ステップ+右足ホップ,左足ステップ+左足ホップである。この時、空中の反対の足はそれぞれ前にクロスさせてあげる。

間違い箇所 3. パート3で前(円心)にステップ+クローズ、後ろにステップ+クローズ、横にステップ+クローズを4回も行って、手も前や上に出したり、バルカンダンス風に前後に振る人もいるが、正しくはパート3でステップ+クローズは1回も無い。
パート3の正しい踊り方は、右、左とゆっくり(4呼間使って)バランスして、手を上げながら前にステップして、すぐに手を下ろしながら左足を後ろに戻して、右足クローズ、そしてポーズ。

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◎ 正しい踊り方は以下


http://rokdim.co.il/youtube/Rokdim_YouTube.asp?id=6667









2015年6月6日土曜日

ドゥロール イクラー   Dror Yikra

この踊りを日本にはモシコ・ハレビ氏が伝えたので、彼の踊りだと思っている人が多い。 実はイスラエルを代表する振付者の一人、エリヤフ・ガムリエル氏の踊りである。モシコ氏特有の強い味付けによって、本来の雰囲気と異なる踊りになってしまっている。

× 間違っている例 ・・・ モシコ臭い踊りになってしまっている例は次:


【修正点 1】 パート1の最後に足をクローズして、両膝を揃えて2回曲げているが、正しくは2回クローズさせる。(2回その場を踏み込むようになる)

【修正点 2】 パート2で円心にディルッグ(ステップ+ホップ)する時に、手を交差しているが、その形がイエメン系ユダヤ人の祈りの形になっていない。 正しくは、手を交差させた時に手の甲をあわせるような形にする。 

【修正点 3】 パート2の次に勢いよく前にディルッグする時は、後ろにステップして前に行くのではなく、右にステップしてから前に行く。 また、この勢いをつける時に日本では両手を右肩近くに持っていく人もいるようだが、そのようなことは必要無い。 上に高く飛んで人が天に近づこうとするが、その結果は地面(地)に落ちる動きに続いていく。  その後のスナップは、両手を右、左、右、左と持っていって行う。

【修正点 4】 最後に4歩で右に1周するときは、スナップしてまわるのではなく、安息日に灯す2本のロウソクを上に向けて持つようにして、手を広げたまま1周する。

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◎ 正しい踊り方 ⇒ エリヤフ・ガムリエル氏自身による講習と踊りは以下。
彼は、国立インバール舞踊団で演奏していたので、いつも笛などで演奏するのが好きで、飾り気が無く、つつましさを備えた方だった。






エレブ シェル ショシャニーム  Erev Shel Shoshanim

「バラの夜」とか言われているようだが、エレブはもっと早い夕方から日没の頃を言う。またショシャニームは複数形。確かにバラのことも言うが、百合や水仙のことも言う。 バラをはっきりと表す言葉としては「ヴェレッド」で、野ばらのような花を言う。 

× 日本やアメリカでは、シングル サークルの踊りが踊られている。その踊り方は確かにイスラエルでも代表的な振付者の1人であるエリヤフ・ガムリエル氏による踊りなのだが、この踊りに関しては、イスラエルではツヴィ・ヒルマン氏の「カップルの踊り」のほうが、はるか多くに踊られていて愛されている。
したがって、シングル サークルの踊りのほうは、殆ど踊られていない。

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◎ イスラエルでの踊り方は次から

http://rokdim.co.il/youtube/Rokdim_YouTube.asp?id=6350



シボレイ パズ   Shibolei Paz

イスラエルのフォークダンスのパイオニアの一人、リブカ シュトゥールマン女史の有名な踊りだが、日本ではイスラエルでは踊られてない踊り方をしていることが多い。 この別の踊りはユダヤ系アメリカ人のモーシェ・エスカヨ氏(アメリカ在住)によるもののようだ。

× イスラエルに無い踊りの例


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◎  イスラエルのシボレイ パズは以下から

http://www.rokdim.co.il/rikudim/f_rikud.asp?rikudId=6593







エレヴ バー   Erev Ba

イスラエルの大御所、ヨアヴ・アシュリエル氏が、イスラエルのフォークソング・コンテストで受賞された曲に自らのキブツでの「夕べになった時の静かな思い出」から振付した踊り。 


× 間違った講習の動画例


【修正点 1】 最後のパート: (円内に入って行く時と円外に行く時) クロスしてステップする時にその足を軽く曲げるのが正しいやり方。 上の踊りでは全くされていない。

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 正しい踊り方及び講習。  ヨアブ氏自身によるもの。 踊りの雰囲気の違いも明らか。





2015年6月5日金曜日

クマー エハー   Kuma Echa

日本では、クマ アッハと言われいるが、 クマー エハーのほうがより正しい発音。
踊り方は、台湾も日本と同様の間違いをしている。

× 間違った踊り方

【修正点 1】 最終パート: 円内に4つ走ってから、前後にステップして手を上げ下げしているが、
4つ走る所の最後は、リープとなる。 そのあとは前にステップして手をあげるのではなく、前に強く踏み込んで(ダフカ)手を前に押し出す。

【修正点 2】 これを4回その場で行うのではなく。毎回少しずつ円外に後退して行く。
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◎ 正しい踊り方

  この踊りを振り付けしたリブカ シュトゥールマン女史(赤い服に黒いスカートの方)は以下

  





シミ ヤデク   Simi Yadech

イスラエルのフォークダンスのパイオニアの一人、リブカ シュトゥールマンさんの踊り。
簡単な踊りだが、やはり間違って伝わっている。

× 日本で見られた間違った例

【修正点 1】 最初にマイム (日本で言うグレープバイン)で左へ進む時に、1歩目は強くステップする。イスラエルではこのステップをレキアーと言う。

【修正点 2】 パート2: ステップ+ホップで進んだ後に折り返す所で、日本ではバルカンダンス風に3歩スタンプすることが多い。8回ステップ+ホップを続けてから向きを変えるのが正しい。

【修正点 2】 パート2: 連手は、下(V ホールド)ではなく、上にあげる。


× 間違った動画例

    
間違っている箇所: パート2で向きも変えずに、連手も下のままになっている。
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◎  正しい踊り方は、次から見ることが出来る。





ソヴェヴニ    Sovevuni

大御所ヨアヴ・アシュリエル氏の踊り。 私もヨアヴ主催の指導者講習会によく参加したものだ。

ヨアヴ氏は、あまりにも有名なので、ソヴェヴニと言えば当然この踊りであるはずだが、日本では別のカップル曲があったことを聞いてびっくり。
 調べれみると1954年にアメリカのストックトン・キャンプで、イスラエルのハ,ポアル舞踊団のステージをコピーして、それを勝手に広めてしまった模様。 ひどい話である。 

ストックトン・キャンプなどアメリカ人のキャンプは、アメリカ生まれの踊りを現地の踊りとして紹介することがしばしば見られているので、注意が必要である。

アメリカ人は親切心やビジネス目的で、自分達の踊りを世界の踊りとして教えようとするので、
多くの致命的な過ちが発生している。

× 初めに間違っている例から


【修正点 1】 最初はマイム(日本で言うグレープバイン)ではなく、リープ、前、リープ、後が正しい

【修正点 1】 その後はパデバのように3歩ではなく、リープ、クローズ、左にリープ、クローズ

× 間違いその2 (イスラエル人でも、指導教育をきちんと受けていない者による講習)


【修正点 1】 これも最初がマイムになってしまっている。

【修正点 2】 円心にディルッグ(ステップ+ホップ)して戻る時の手の広げ方は何なのか?
単なる自己満足でカッコをつけているだけで、講習としてふさわしい動きではない。

【修正点 3】 最後の部分は、背中を丸くするのではなく、腰から曲げて姿勢を低くする。

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◎ 正しいと言える踊りは以下





2015年6月4日木曜日

ハーモニカ Harmonica (Hei Harmonika)

楽しい踊りだが、日本の社会人サークルの踊り方は間違っている。 学生サークルでは少し修正されていたが、それも正しくない。 間違った踊り方は、ついに台湾まで伝播してしまった。

× 悪い踊り方の例: 日本の社会人サークル同様の間違いをする台湾人サークルの例


【修正点 1】 1パートの後半の部分: 体は全く円心を向き、足を前に出して戻すのが間違い。
正しくは、完全に右(LOD)向きとなって左足を前に出す。 拍手もある。 反対向きも同様。

【修正点 2】 それに続くステップ+ホップは、その場で行わず、RLOD(左)またはLODへ進む。

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振付たご本人であるリブカ シュトゥールマンさんの踊りは以下のとおり。

始めに手前近くで踊られている、赤い上着で黒いスカートをはいておられる女性。
この時、彼女は既800歳を越えられておられ、凹脚の手術後で、不十分なジャンプにも拘らず元気で楽しいく80才越えにふさわしい踊りをしておられた。私が、現地の指導者養成学校で出会い、良き指導を受けさせてもらえた、忘れられない一人である。




イェディド ネフェシュ Yedid Nefesh

安息日を迎えるカバラット・シャバトでよく歌われる美しい歌にヨナタン・ギャバイ氏が踊りをつけたもの。 カバラット・シャバトでは、別のメロディーのほうがよく歌われている。

この踊りも、日本でよく間違って踊られている。

× 間違って踊られている例

間違い箇所 
1: 最初に右(LOD)に向いて6歩ステップしているが、正しくは3歩のみ進んで次の3歩向きを逆(RLOD) に変ていくべき。

2: 2番で円心に入る時は、3歩進んで後さらに3歩使って向きを変えるのでなはく、最初の3歩で徐々に円外に向きを変えて行き、次の3歩で円外を向いた状態で円内に後退する。(但し最後の1歩目は、次の動きの準備として1歩前にステップ)

⇒ 多くのサークルでは、この間違った踊り方で既に定着してしまっている聞いた。 
  言語道断である。 踊りに対して失礼千万。 このような踊り方を伝えるのは
  「フォークダンス」を名乗りながら、別のものを目指しているのではないか?

3: 次のLODに歩いて右に1回転する所は、3歩で1回転後、(LOD向きで) 左足前にやや深くステップしてから、右足後ろ、左足を右足横にクローズ。

4: 他に手の上げ方に問題もあるが、以下の間違い動画で説明する。


× 悪い例 その2


間違い箇所:  踊り手は手の動きに無頓着である。 この踊りを振付けたヨナタン・ギャバイ氏は「この踊りの連手は胸元より上にあげないように」と強調しておられた。 私はこれをヨナタン氏から直接聞いて学んだのである 

きちんと指導者教育を受けていない講習者による、上のような独断的な講習には要注意!
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正しい踊り方 ⇒  以下は、ヨナタン・ギャバイ氏御自身による踊り           
          

2015年6月3日水曜日

ツァディク カ,タマル Tzadik KaTamar

「義人はナツメヤシのように栄え、レバノン杉のように真っ直ぐ育つ」という聖書の箇所に基づき、踊りの動作もナツメヤシを表している。

×「間違った踊り方」 の例:

【修正点 1】 最初に4歩の後の両手の上げ位置が低くて、ワイパーのようにしているが、これは良くない。ナツメヤシの木が風にゆらぐように、もっと上方、少なくとも肩より上であるべきである。
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 正しい踊り方 ⇒ 振付者のヨナタン・ギャバイ氏本人による踊りは次
















2015年6月2日火曜日

マイム マイム Maim Maim

マイム マイムの本当に正しい踊り方

× (1)ネット上で「正しい踊り方」とされているが、実は間違っている例



 
一応、イスラエルでサークルを開催している指導者だが、この踊りでは小さな間違いが見られる。 

【修正点 1】 パート3: 左(RLOD)へ走る所で、右足から4歩走っている。 3歩走ってから、4歩目は円内を向いてクローズするのが正しい。 このような「勇み足」のミスは、多くの所でも見られる。

【修正点 2】 パート4: 足をクロスさせてタッチ後に、その真上に足を上げている。
                                   ホップした足の横に軽くタッチするのが正しい

×(2)間違いをしている2番目の例



こちらは派手好きなイスラエル人振付者によるもの。 踊りや他の指導者を軽視し、講習にも適当な所が随所に見られる。 自分風に踊りをアレンジするので注意が必要。

【修正点 1】 パート3: 左へ3歩走ってから、4歩目は右足でジャンプしているのは間違い。
                クローズさせる

【修正点 2】 パート4: 足をクロスさせてタッチ後に、横に大きく開いて逆足の斜め前にタッチ
                している。 ワイパーのように足を前に出して左右に振っているのは
                間違い。戻りのタッチは前ではなく、ライン上になる
                (軸足の踵から横に行くライン)
                
                さらにこの時、軸足(タッチさせていない足)が、そのままで棒立ちに
                なっている。 軸足は毎回ホップを入れるのが正しい

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参考: 日本では、1963年にグーリット・カドマン女史が講習したが、振付はエルス・ダブロン女史によるもの。 砂漠での7年間にわたる水の探査の結果、ついに水を発見出来たことを記念してナアンで開催された「水の祭典」で踊りが発表された。 その後、キブツ・エメクやヨルダン渓谷などのキブツで踊られ、1944年の第1回キブツ・ダリアのフェスティバルで発表されることとなり、カドマン女史の知ることとなった。
http://www.israelidances.com/mayimmayim.htm

歌詞: イザヤ書第12章第3節
ウィキペディアに概要が説明されていて大体あっている。 

次の文章にもあるように、私もキリスト関係者からパート2の振付は「神への賛美を表す動作である」と言い張られてしまい、どうしても譲らないので困ったことがあった。 アメリカ系のメシアニックの踊りにもこのような傾向があって、踊りを変えてしまうことがある。

ウィキペディアでは『「救いの井戸」を「救い主=キリスト」のメタファーとする解釈は、したがってキリスト教徒からの視点であり、キリストをメシアと認めないユダヤ教の立場からは(そして現代イスラエル人の大部分はユダヤ教徒である)関係ない解釈である。』 ともあるが、この説明には現存のキリスト教を批判する新興宗教の香りが見られる。

アメリカ系のメシアニックも踊りを変えてしまうが、日本の新興宗教も踊りに「別のもの」を持ち込んでくる。 こうした「まやかし」に踊らされている日本人が非常に多くなってしまった現状がある。

イスラエルやユダヤ教の世界では、大きな出来事があった時に、聖書に基づく言葉を引用することは普通で自然なことである。 「水」という言葉を聞いてユダヤ人がすぐに連想するのは、モーゼが出エジプトの時に民の不平不満によって岩を打って水を出した箇所(民数記20章)である。 
それは、単に現存の喜びや建国への希望という物質的なものだけではなく、やはり未来の救い主への希望を思い描いているのである。

古い資料: 次から古い資料を見ることが出来るが、これは最初のバージョンではない。
この資料では、パート2で円心に入った所で拍手しているが、それはこのバージョンで追加されたものであるので元々の踊りとは異なってきている
http://www.israelidances.com/Mayim1of2-dancesteps.pdf




はじめに

後で書きます。